2020 No.38「青くて痛くて脆い」

2020 No.38「青くて痛くて脆い」
3点!/10点(斬新さ2点/5点+娯楽性1点/5点)

2020年 日 配給:東宝

「君の膵臓をたべたい」で風靡した住野よるの同名小説を原作に、吉沢亮、杉咲花主演で映画化。コミュニケーション障害チックな主人公田端楓(吉沢亮)が勝手に勘違いをし、被害妄想の中で暴走し、挙句の果ては他人に責任転嫁し、後悔するといった人間の本質の一面を抉った作風であった。私は原作を読んでおらず、先入観なしで本作品に臨んだ。自分の居場所がなくなった時の孤独感や、想いを寄せる人が自分ではなく他の人と付き合ってしまった時の嫉妬心など共感するところはあったものの、題材そのものに然程の娯楽性を感じなかった。ただ主演二人の演技は秀逸で、個性的な主人公を見事に演じていたと思う。吉沢亮の表情の変化がそのまま人間の本質を物語っており、また笑顔が多く善人イメージの強い杉咲花がラストに近いシーンで「気持ち悪っ」と冷めた蔑む感じの台詞など、「人間」を等身大に表現していた。作品の内容に対して、映画タイトルが「?」と感じることがままあるが、本作品は正しく「青くて痛くて脆い」そのものであった。