2016 No.141 「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」

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2016 No.141 「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」
3点!/10点(斬新さ2点/5点+娯楽性1点/5点)
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2016年 英 Florence Foster Jenkins

幾度もオスカー受賞した名女優メリル・ストリープだからこそ演じきれたであろう本作は、無類の音痴でありながらも人気を博した実在のソプラノ歌手フローレンス・フォスター・ジェンキンスの魅力や、彼女を支えた周囲の人たちとの温かい交流を描いたもので、スティーブン・フリアーズ監督が映画化。
本作の舞台は第二次世界大戦中の米国。
勝利がみえてきつつも厭世感や疲弊感に包まれた当時の米国社会だったからこそ、音程もリズムもなく、限られた声域しか出ないという全くの常識外れな歌唱であるも、歌への情熱や純真さを前面に出す彼女の姿に、民衆は癒しや元気をもらっていたのかと思う。
フローレンスを献身的に支えた内縁の夫シンクレアは、恐らく初めは財産目当てで彼女に近づいたのであろうが、長年彼女を支え、数々の批判の盾にもなり、愛情と良心をもって守り抜く、彼女にとって掛け替えのない男性へと変わっていくのであるが、名優ヒュー・グラントがこれらを絶妙に演じていた。
また、ピアノ伴奏で彼女の歌唱を支えたコズメを演じたサイモン・ヘルバークも、魅力たっぷりの演技をみせていた。
1944年10月25日、76歳のフローレンスはカーネギー・ホールの大舞台で熱唱するのであるが、本作もそこをクライマックスにもってきており、見応えは十分!
恐ろしくも音痴な歌いぶりを実現するため(笑)メリル・ストリープはかなりの努力とレッスンを積んだようであり、「歌」としては聴くに耐えられないくらいの酷いものであるが(笑)、そのパフォーマンスは圧巻!
実際のフローレンスは、その大舞台での公演の1ヵ月後、マンハッタンにあるホテルで亡くなったそうだが、幸せな人生であったかも、、、

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