2016 No.90 「帰ってきたヒトラー」

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2016 No.90 「帰ってきたヒトラー」
4点!/10点(斬新さ2点/5点+娯楽性2点/5点)
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2015年 独 Er ist wieder da

1945年から現代へタイムトリップしてきたナチス・ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーと、彼を物まね芸人だと信じて疑わないリストラ寸前のテレビ放送局カメラマンによる、風刺が利いた人間ドラマが展開されるベストセラー小説を、デビッド・ベンド監督が映画化。
服装も顔も体形もヒトラーに恐らくそっくりの男を演じたのは、舞台俳優のオリバー・マスッチ。
劇中の「彼」は、TVカメラの前でTVの番組内容やマスコミの低俗さを糾弾し、YouTubeやFacebookをすぐに使いこなし、政治家としての自説を唱えるプロパガンダに利用してしまう。
SNS等現代風のものを取り入れたところ、またドイツ国内を行脚するロードムービー的な要素やドキュメンタリー風の要素を取り入れたところは、演出が非常に上手いと感じた。
「ドイツの問題は何だと思う?」との街角インタビューで、国民の政治不信をキャッチし、「私に任せてくれ!」と巧みな話術で人々を魅了してしまう、そのオーラは、恐らく大衆を一気に掌握した当時と同じで、その恐ろしさを彷彿とさせられた。
外国人流入により自国民の雇用状況が逼迫している状況や閉塞感から、ドイツ国民の不満が増大している問題は周知だろうが、ドイツ国民でないと分かりにくいドイツ国内諸問題に対する風刺は、全てを理解できず、やむを得ないが勿体ないとも感じた。

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